ロービングウォール工法とは、砂と水の混合物に長繊維をエアの圧力で強制的に吹付ノズルの先端にて混入させ、 吹付により補強土構造物を造成し、その補強土表面を植生基材吹付工などで緑化する2種類からなる工法の一体施工方法の総称です。 補強土によってのり面の安定化を図るとともに、その表面を緑化することで景観の向上を図ることができます。

ロービングウォール工法はその造成断面形状・使用資材の組合せからのり面保護タイプ、擁壁タイプ、のり面安定タイプの3種類に区分されます。

国土交通省 NETIS登録番号 QS-000021-VE【本NETIS登録技術は、2017年4月20日に掲載終了】

ロービングウォール工法の特徴

1. のり面保護タイプ 建設技術審査証明取得範囲

1:0.5より緩いのり面勾配
造成厚さ20cm

  • のり面保護タイプは、のり面勾配1:0.5より緩いのり面に適用し、長繊維混入補強土の造成断面形状(造成厚さ)は20cmを標準とします。

2. 擁壁タイプ 建設技術審査証明取得範囲

1:0.5未満の急なのり面勾配
擁壁形状で造成

  • 擁壁タイプは、のり面勾配1:0.5未満の急なのり面及び安定勾配の確保できるのり面に適用します。
  • 対象のり面の勾配が、緑化の限界勾配を超えている場合に長繊維混入補強土を擁壁形状で造成し、勾配補正を行うことにより、表面に永続的な緑化を行うことが可能となります。

3. のり面安定タイプ

アンカー受圧板を組込んだタイプ
造成厚さ20cm

  • のり面安定タイプは、アンカー工を併用する際に専用のアンカー受圧板を使用し、造成厚さ20cmの長繊維混入補強土吹付により全面被覆を可能とするタイプです。 アンカー工併用によるのり面の安定化・崩壊防止と全面緑化を同時に図ることが可能なことから、周辺自然景観と一体化したのり面景観を形成することができます。
  • アンカー受圧板は、軽量で薄いタイプであり、設置が容易なため、作業効率の向上を図ることができます。